家族で取り組む相続対策
相続対策を「家族」で取り組むことが、相続成功の一つの要因であるということをご存知ですか?
相続を考えられている方(親御さん等)は、相続のセミナーや書籍にて勉強したりする事は今や普通になっています、特に平成27年からの相続税改正後は顕著になっています。よって非常に親御さんは、相続の知識を元に良かれとした考えがあるのですが、相続される側(配偶者やご子息)は、何も知識がなく、実際に相続が発生した時に非常に困ってしまうケースもよく見受けられます。
ここで一つ専門家の立場からお話させていただくと、親御さん(後の被相続人)とご子息や配偶者(後の相続人)の相続に対する考えが、必ずも合致してはいないということです。
※ご家族で将来の相続に対して話し合うことは、とても大切なことです
相談事例
- お父さん(68)、奥様(66)、長男(43)、長女(41)、次男(39)
- 所有不動産 自宅と投資用マンション
- 長男 すでに独立して持ち家有 子供なし
- 長女 結婚しマンション購入。中学生の子供が1人。
- 次男 独身で海外に居住中
【お父さんの考えは、将来自宅を血の繋がった孫(長女の子供)に引き継がせたい】
【子供たちとは今まで一度も相続の話をしたことがない】
海外からの次男の帰国を機に正月に、将来的な相続の話し合いをした結果が以下の通りです。
父 『自宅は、次男に継いでもらって、投資用のマンションは売却して皆で分ければ』
次男 『お父さん、ちょっと待って勝手に決められても困る!海外でうまくいってるので日本に帰ってくるかもわからないのに…』
父 『もし、海外の話がダメになったら、どうするんだ!帰る場所もなくなるんだぞ、それに小規模宅地の特例というのがあるし相続するときは、そのほうが得なんだ』
次男 『何、勝手に決めないでくれ』
父 『だったら、長女はどうだ、自宅を継いでくれない?』
長女 『私は、無理よ!主人の事があるし決められない、ましてや自宅は遠いし、不便だから…』
と、言うような話し合いが延々と続いていました。結果的に平行線でしたので、せっかくご家族が集まったタイミングなので、しかっりとそれぞれの状況や将来的なことを踏まえて、真剣にご家族全員で話会事をアドバイスさせていただきました。
相続は専門家が介在したほうがスムーズに解決できる!
※実際の相続発生時に関わるのは誰? 相続税を払うのは誰? 分割協議をするのは誰?※
最終的に相続は相続人である子供の問題となります。親と子がそのことを理解していないと、相続対策への考え方や意識に温度差が出てしまいます。そうなると親子(ご家族)で一緒に相続対策を取り組むスタートラインにすら立つこともできません。
家族のみで全ての相続問題が解決できればいいのですが、身内だからこそ話にくいことがあったり、具体的に考えるためには不動産や相続の専門的な知識が必要となり、時には不動産・相続の専門家の介在が必要なことがあります。