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【相続登記・千葉市中央区・Ｉさん】相続することになる田畑（不動産）があるが、現時点でも活用できていない事例

千葉市にお住まいのＩさんより、相続する田畑の今後のことについてご相談がありました。

Ｉさんの実家は市原市にあり、実家に住まわれていたお父様がなくなりました。お父様は自宅の他に田畑を持っており農業も行っていました。

Ｉさんを含め兄弟3人（長男：Iさん・長女・次男）が相続人となります、しかしＩさん以外の兄弟も仕事も生活の基盤も県外に有る為、自宅はもちろん田畑の活用は無理な状態でした。

Ｉさんは苦肉の策で、実家の近くにいる親戚に田畑を引き取ってもらえないかと相談したところ、引き取っても良いとのことで話がまとまりそうでした。
ただし、相続も含めて田畑の処理を法的にどうすれば良いか分からず当事務所にご相談にいらっしゃった経緯となります。

まず当事務所より次の手順をご説明いたしました。

①父親名義の不動産（自宅・田畑）をＩさん（長男）の名義に変更する
②Ｉさんから、親戚に田畑（不動産）を贈与するため農業委員会の許可を取る
③贈与した田畑（不動産）の名義変更をする（親戚名義）

まずは、お父様から相続人（現存している方）に名義変更を行わなければ、不動産の売買・贈与も何も出来ませんので、今回の事例では長男であるＩさんに不動産の名義変更を行いました。

次に行うのは、田畑の贈与なのですが田畑の場合は、自由に贈与ができるのではありません。必ず市町村にある農業委員会の許可（又は届出）を得る必要がでてきます。許可はいくつかの条件をクリアしなければなりませんが、今回は無事にクリアすることができました。（※誰でも許可がおりるものではありません）

最後に、無事に田畑の贈与の許可がおりましたので、Ｉさんより親戚の方に名義の変更を行いました。

最近は、相続人が別の場所に生活基盤があり、ご実家（田舎や近郊）にある田畑等を活用できないケースも目立ってきています。上記の通り田畑の有効活用は、一筋縄ではいかない事が多いです。上記事例のように近くに親戚がいて農業をしていたので良かったですが、そうでなかった場合はＩさんもかなりの苦労をすることになったかもしれません。