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【千葉市・遺言書・Yさん】夫婦の思いをそれぞれの遺言書を作成して将来に備える

千葉市内に住むYさんご夫婦からのご相談です。

≪Yさん一家の構成≫
・Yさんご夫婦
・長男(妻/子(高校生)/子(小学生):Yさん敷地内に自宅を建設)
・長女(夫/子(小学生):遠方に住む)
・次女(子2名/成人:離婚:千葉市外近隣在住)

Yさんご夫婦は最近の世の中の動向も気になるところですが、いつ自分たちが亡くなっても子供たちが困らないように準備をしておかなければいけないと常々思うようになっていたとの事です。

いわゆる将来に対する「終活」という名の行動を起こさなければと思い、当事務所にご相談に来たという流れです。

それぞれYさんご夫婦には思いがあるので、ご主人と奥様にそれぞれのお考えを聞くことから始めました。

≪ご主人≫
・夫婦の財産は全て3人の子供に平等に分けたい
・同じ敷地内に住む長男夫婦に迷惑をかけるので考慮したい
・自分が先に亡くなった場合は妻にもある程度残したいが、万が一妻が先に亡くなったらどうなるかも心配

≪奥様≫
・3人の子供には平等に分けたいが、長男夫婦には世話になるので気になる
・夫が先に亡くなっても生活資金は年金もあるので大丈夫、なるべく子供に分配したい

というヒアリング結果になったので、財産をリスト化しどうすればお子さんたちへの財産分配が平等になるかシュミレーションをしていきました。

≪ご主人の財産≫
・土地(自宅の敷地)
・建物(自宅)※妻と2分の1ずつ共有
・預貯金3000万円(定期預金含む)
・生命保険400万円(受取人は妻)

≪奥様の財産≫
・建物(自宅)※夫と2分の1ずつ共有
・預貯金1300万円(定期預金含む)

Yさんご夫妻と打ち合わせる中で「遺言書」の作成が一番スマートで良いのではないかとご提案を致しました。財産の構成が出ていましたので、提携の税理士に相談をしたところ税金は発生しないとの事でしたので、ある意味財産を自由に分配することが分かりました。

そこで正式に当事務所より以下のような正式なご提案を致しました。

・公正証書遺言書の作成(第三者の遺言書執行者も指定:万が一の相続争い抑止)
・ご夫婦どちらが先に亡くなるか分からないので、どちらが先に亡くなっても対応できるように作成
・上記理由でご主人はもちろん、奥様にも遺言書の作成をする(一方の相続が整う前にもう一方の相続が発生してしまうと争いの元になるため)

基本的にはYさんご夫婦の思いはほぼ一緒ですので、何度か打ち合わせをさせていただき公正証書による遺言書を作成することができました。遺言執行者には当事務所の司法書士を指定していただきました。

遺言書の内容は以下の通りです。

≪ご主人の遺言書内容≫
■預貯金は奥様と3人の子で4等分
■土地(自宅の敷地)は長男が相続
■建物(自宅)の共有持分(2分の1)は奥様へ

※ただし先に奥様が亡くなった場合は以下の通り

■預貯金は3人の子で3等分
■建物(自宅)の共有持分(2分の1)は長男へ
■生命保険金の受取人を妻から長男へ変更

≪奥様の遺言書内容≫
■預貯金は3人の子で3等分(夫は相続しない)
■建物(自宅)の共有持分(2分の1)はご主人へ

※ただし、先にご主人が亡くなっていた場合は

■建物(自宅)の共有持分(2分の1)は長男へ

このような内容でまとまったのですが、不動産に関して着目すると長男が最終的にすべて相続してしまうので、金銭的な換算をすると子供3人で平等にという思いは達成されません。ですがYさんご夫婦と長女・次女の理解もありそのままの内容で決定したしました。

遺言書のポイントは以下の通りです。

・本来、遺言書は財産の分け方を自由に指定し決めることができる

・土地(敷地)は売却する予定がない。仮に長女・次女と共有名義にした場合はさらにその子供(孫)まで権利の細分化が起こり、相続手続きが難しいものになってしまし、無用な争いを生む可能性がある

・長男は家を建てて住んでいるので、土地を長男が相続するのは妥当である

・長男が不動産を優先的に相続する代わりに、Yさんの亡きあとはお墓やお寺さんとの付き合いをしてもらう旨を遺言書に記載(法的拘束力は強くはありませんが、遺言書に記載することで永代供養やお寺さんとの対応担当者(「祭祀を主宰すべき者」)を指定することが出来ます)

・Yさんご夫婦に介護・入院・通院等が発生した場合は、長男夫婦の負担がどうしても大きくなる。その代わり相続で優遇されることは妥当

ということで、今回のYさんご夫婦の「公正証書遺言」の作成が完了しました。

Yさんご夫婦はこれで、心のつかえが取れたとおしゃっていました。「終活」という言葉が認知されて久しいですが、Yさんご夫婦もすでにセミナーや遺言書の効力という物を事前に多少勉強されていたので、非常にスムーズに進むことができました。

ご自身の寿命はいつ何時に訪れるか分かりません。人間はいずれいつかは亡くなってしまうので、こういった将来に対する不安に対して準備はしておいたほうが安心です。

もし今現在、将来に対する相続や残される家族の事等に不安や、「将来はこうしたい」というお気持ちがあり悩まれている方がいらっしゃいましたら、お気軽にご相談ください。

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