【市原市・事業承継・Eさん】創業者のご主人が急死。事業には一切関わっていなかった奥様がオーナーに!
市原市にお住まいのEさんより事業承継のご相談です。
Eさんのご主人(創業オーナー)が急死してしまい。自社株と多額の個人保証を継がざるを得なくなったEさん(奥様)からの、切実なご相談です。
Eさんのご主人は運送業を一代で築き上げ70歳で急逝。Eさん(奥様)にとっては、普通に相続の手続きをして会社はNO2の専務が引き継げば良いと思っていました。
ところが実際には、その専務が社長に就任するにあたって自社株の買取資金が用意できず、Eさん(奥様)がオーナーになるしかない状況に陥ってしまいました。同時に先代の創業者(Eさんのご主人)には個人保証がり、3億という金額を同時にEさん(奥様)は承継することになってしまいました。
Eさん(奥様)は専業主婦だったため事業にはほとんどタッチしておらず、ご主人が亡くなった時、専務と部長たちに任せておけば大丈夫と思っていたそうです。感覚的にはあまり自分には関係ないと思っていた部分もあったそうです。ですが、自社株の相続やご主人の残した個人保証の部分も正直あまり理解はしていなかったのが本音だそうです。
さすがに困ったEさん(奥様)は、知り合いに相談したところ専門の士業等に相談したほうが良いと聞き当事務所にいらっしゃいました。当事務所も提携の税理士同席の上様々なケースを想定し解決にあたりました。
幸いな事にNO2の専務以下社員の方々が協力的で、専務が社長に就任し、株式に関しては他社に買い取ってもらう方向性で話がまとまりました。また、個人保証の部分は買い取ってもらった株式代金で返済充当しても手元にはまだ残る状態でしたので大変ラッキーだったと思われます。
結果的には、ご主人の創業した会社はオーナーが代わりM&Aという形にはなりましたが、Eさん(奥様)にとっては個人保証もなくなり、手元に現金も残り会社(従業員も含め)も存続でき、全員がハッピーな形をとる事ができました。
これは、非常に全てがうまくいったケースですが、うまく行かないケースのほうが多いとさえ感じる部分が多分にあります。
まず、オーナー側親族と経営陣との対立・揉め事や買収先との交渉問題等、様々な障害があるものです。
オーナー社長が急死し、その親族が会社の事業にタッチしていなくても、否応なく後継問題・事業承継問題に巻き込まれるケースは少なくありません。
場合によっては、揉め事や事業承継がうまくいかず廃業になってしまうケースもよくあります。
今回のケースにように、奥様が会社の事に一切タッチをしていなかったにも関わらず、事業承継問題に巻き込まれてしまうことは、今後の日本社会において増えていく事例だと思います。(Eさんの場合、ご子息もおりませんでしたので、相続のことすら話し合ったこともなかったそうです)
営まれている事業の承継もそうですが、相続についても生前にきちんと話しておく、または対策をしておくことは大変重要なことだと思います。また、お子様がいらっしゃらない場合も同様に生前にどうのような形で残った家族や、事業を継続させていくかも検討しておかなければならないですね。
法律や税金(金銭)が絡む重要な問題(対策)ですので、是非、一度専門家を交えて事業承継に対する検討をお勧め致します。