【船橋市・事業承継・Iさん】社内派閥争いで後継者が追い出されてしまった事例
この事例は直接当事務所には関係はなかったのですが、取引先より伺った事例です。
ほぼ同族経営であったA社に起こった事例です。A社の先代社長が急死してしまい、先代社長の息子が後を引き継ぎました。
ですが、実は息子さんはお父様(先代社長)より株式(自社株)の35%しか相続することができませんでした。、元よりお父様(先代社長)は40%しか保有していなかった事が発端となるのですが…先代社長の兄である会長と弟である専務と一部取引先が残りの株式を保有していたそうです。
何と、社内のばたばたな時期に専務である弟さんが、会長の遺族や一部取引先を取り込み、社長に就任。先代社長の息子さんは会社から追い出されてしまったそうです。
実はこの事例はここでは終わらず、何と専務が社長になり会社を経営したそうなのですが、業績悪化に加え派閥争いの代償として有能な生え抜きの社員が辞めてしまい、会社が傾き始めているそうなのです。
何か、良く聞く話でもあるのですが…なぜこうなってしまったのでしょうか?また、どう対策しておけばスムーズな事業承継ができたのでしょうか?
現時点では遅いですが、当事務所であば次の解決策をご提案していたと思います。(話し合い如何では他の提案もあります)
「解決策」
やはり兄弟間とはいえ事業承継を決めておかなければいけません。(身内ほどひどい状態になることがしばしば)
①会長・社長・専務での後継者の話し合い
②株式の集約を行い、議決権や指図権の設定を行う(家族信託)
「生前の準備が大切」
大企業なら話は別だとは思いますが、身内(同族)同士の場合は、私情や兄弟間の確執が出るものです。人はいつ亡くなるか判りません。ですので、生前に将来の方向性を決めておくことは非常に大切です、特に経営者という立場にある方は。兄弟や親族故のトラブルは珍しい事ではなく、割と良く起こる事例です。
やはり、ある程度の年齢を迎えたら専門家も交えて将来の事業承継も考えるべきです。