【千葉市稲毛区・家族信託・Uさん】後継問題・オーナー社長の事業承継に家族信託を活用
千葉市にお住まいのUさんよりご相談です。
Uさんは御年75歳になり、ご自分で設立した会社のオーナー社長として、45年会社を経営してきました。体力も衰えてきている関係もあり、Aさん(長男)に会社を引き継がせたいと思っています。会社としては、業績もよくAさん(長男)に会社の株式を譲るにしても株価が高く、普通の売買や生前贈与では、多額の資金が必要になってしまとのことで、何か良い手立てはありませんかとのご相談です。
併せて、もしUさん自身が認知症になってしまった場合、会社の意思決定はおろか会社経営そのものもダメになってしまうので、Aさん(長男)に、議決権だけでも譲ることはできないかと考えていらっしゃいます。
「何も対策をしなかった場合」
仮に、Uさんが認知症を発症した場合、最悪は会社の運営が滞りUさんの手から離れてしまう。また、Uさんが亡くなった場合は、会社の後継者問題、さらには相続問題にも発展する可能性は否定できません。
「今までの対策」
一度にAさん(長男)に会社の売買や贈与等を行ってしまうと売買価格や課税の問題があるので、少しずつAさん(長男)に株式を移転するしかありません。
「家族信託を活用した場合」
委託者兼受益者をUさん、受託者をAさん(長男)、Uさんの会社の株式全部を信託財産として、家族信託契約を結びます、株式をAさん(長男)名義とし、議決権の行使をすべてAさん(長男)が行うようにする。この契約を締結することによって、受益権はUさんにとどまるため、贈与税や譲渡所得税等の心配はなくなります。株式の名義変更のみであるため登記の必要もありません。