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【千葉市中央区・相続登記・Eさん】相続登記における、被相続人と相続人の二重譲渡

千葉市にお住まいのEさんよりのご相談です。

Eさんは10年前に知人であるAさんから土地を購入。その際に登記をしないまま現在まで至ってしまいました。最近になって、その知人Aさんが亡くなった事を知り、Aさんの相続人あるBさんに所有権移転の登記をお願いしたのですが、協力をしてくれません。その購入した土地の登記簿を調べてみると、Aさんが購入した土地を相続登記し、Cという第三者に売買譲渡していることが判りました。この場合にCからこの土地を取り戻すことはできるかのという、内容でした。

「不動産の二重譲渡」

不動産所有権を取得しても、登記をしなければ、その不動産所有権の取得を第三者に対抗する事ができません。その典型的な場合が、土地が二重譲渡された場合です。この場合、登記を経由しなければ二重譲受人に対抗ができません。

「相続の介在」

今回のご相談の場合、相続が介在している点が問題になります。被相続人の知人Aさんは、Eさんに土地所有権を移転し無権利となっているので、それを相続するBさんも無権利であり、Cの登記も空登記とも考えられなくはないからです。ただこの点も、AさんがEさんに土地を売却してからCに売却するのと本質的に変わりがないと考えられます。

「背信的悪意者」

ただし、Cが背信的悪意者といって、実体上物権を取得した者の登記を積極的に妨げた者、あるいはその登記に協力する義務があるのに、それを履行しない者その他これに類するような信義に反する者である場合は、これに対しては登記なくして対抗する事ができます。

※※結論※※

今回のご相談の結論としては、Aさんの相続人であるBさんと、Cの間に行われた売買が有効である限り、またCが背信的悪意者でない限り、Eさんが購入した土地を取り戻すことはできません。

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